出雲大社と松江 車なしモデルコース|1泊2日の行き方・アクセス・費用まとめ

出雲大社と松江城を車なしで巡る1泊2日モデルコース。東京・大阪からのアクセス、一畑電車・バスの使い方、参拝マナー、費用まとめ。

この記事で分かること

  • 東京・大阪から車なしで出雲・松江へアクセスする方法(飛行機・新幹線+特急やくも)
  • 出雲市駅〜出雲大社間の移動手段(一畑電車・バス・所要時間・料金)
  • 松江〜出雲大社間の移動(JR+一畑電車 or バス)
  • 1泊2日モデルコース:Day1 出雲大社/Day2 松江城・堀川めぐり
  • 出雲大社の参拝マナー(二礼四拍手一礼)と各スポットの所要時間目安

出雲・松江は車なしで十分まわれる

出雲大社と松江城は、公共交通だけで主要スポットを結べる数少ない山陰の旅先だ。出雲市駅から出雲大社前駅まで一畑電車で約25分、松江〜出雲市間はJRで約1時間。電車とバスを組み合わせれば、レンタカーなしで2日間を無理なく組み立てられる。

山陰は公共交通の本数が少なく「車がないと不便」というイメージがある。しかし出雲大社・松江城・堀川遊覧船のルートは路線バスと一畑電車でつながっており、徒歩圏内にまとまっている。仁淀ブルーや四万十川とは異なり、この2都市の観光地は駅・バス停から歩ける距離にある。

出雲・松江へのアクセス — 主要都市別まとめ

島根県には新幹線が通っていない。東京・大阪からのルートは「飛行機」か「新幹線+特急やくも」の2択になる。時間重視なら飛行機、コスト重視なら特急やくもが目安になる。

出発地手段所要時間目安料金(片道)到着地
東京(羽田)飛行機(JAL等)約1時間25分15,000〜30,000円(時期による)出雲縁結び空港
東京新幹線(東京〜岡山)+特急やくも約6時間18,000〜22,000円松江駅 or 出雲市駅
東京寝台特急 サンライズ出雲約11時間30分(夜行)15,000〜20,000円(個室料金含む)出雲市駅
大阪(伊丹)飛行機約1時間20分10,000〜20,000円出雲縁結び空港
大阪(新大阪)新幹線(新大阪〜岡山)+特急やくも約4時間20分12,000〜15,000円松江駅 or 出雲市駅

ポイント

特急やくも(岡山〜松江・出雲市)は2024年に新型車両へ更新された。岡山〜松江は約2時間30分。乗車前に指定席の確保を推奨。

特急やくも(山陰本線・島根県)
岡山〜出雲市・松江を結ぶ特急やくも。2024年に新型車両へ更新された

出雲縁結び空港から各地へのアクセス

飛行機利用の場合、空港から路線バスで主要スポットに直行できる。

目的地手段所要時間料金
松江駅空港連絡バス約35分約750円
出雲市駅空港連絡バス約25分約480円
出雲大社空港連絡バス(直行)約35分約860円

松江〜出雲大社間の移動 — 一畑電車とバスを使い分ける

松江と出雲大社の間は直通の電車がない。「JR+一畑電車」の乗り継ぎか「バス直行」かを選ぶことになる。乗り換えを避けたいならバス、景色を楽しみたいなら一畑電車経由が向いている。

ルート乗り換え所要時間料金目安
松江駅→JR出雲市駅→電鉄出雲市駅→出雲大社前駅(一畑電車)1回約1時間30分約1,640円(JR普通+一畑電車)
松江駅→JR(特急やくも)→出雲市駅→一畑電車1回約1時間10分約2,830円(特急料金含む)
松江駅→一畑バス(直行・大社線)なし約1時間20分約1,200円(要確認)

情報

一畑電車は「電鉄出雲市駅」を出発し、宍道湖の北岸を走りながら出雲大社前駅まで約25分。車窓から宍道湖の水面が見える区間があり、移動自体が見どころになる。出雲大社前駅から出雲大社の二の鳥居まで徒歩約5分。

出雲市駅〜出雲大社間(バス)

JR出雲市駅北口から一畑バス大社線で出雲大社バスターミナルまで約25〜35分、料金約500円。「正門前」バス停下車で二の鳥居まで徒歩約1分。30分間隔で運行している。

1泊2日モデルコース — 車なし完全プラン

Day 1は出雲大社と周辺を午前〜夕方でまわり、夕方に松江へ移動して宿泊。Day 2は松江城・堀川めぐり・小泉八雲旧居を市内で回る構成。移動の少なさと観光密度のバランスが取りやすい。

Day 1: 出雲大社と稲佐の浜

時間スポット所要時間交通・備考
09:30出雲市駅 or 出雲縁結び空港 着前泊 or 朝便利用
10:00出雲大社前駅 or 正門前バス停 着一畑電車・バス(約25〜35分)
10:00〜11:30出雲大社 参拝60〜90分勢溜〜御本殿〜神楽殿を順に
11:30〜13:00神門通り 散策・昼食60〜90分出雲そばや周辺カフェ
13:00〜14:00古代出雲歴史博物館(任意)60分入館料:大人620円。出雲大社隣
14:15〜15:00稲佐の浜30〜45分出雲大社から徒歩約13分
15:30〜16:30松江へ移動バス or 一畑電車+JR(約1時間〜1時間30分)
17:00松江 チェックイン松江駅周辺 or しんじ湖温泉エリア

Day 2: 松江城と城下町をめぐる

時間スポット所要時間備考
09:00〜10:00松江城 天守45〜60分開館8:30〜。天守入場料:大人1,200円
10:10〜11:00ぐるっと松江 堀川めぐり約50分大人1,600円。松江城周辺の船乗り場から出発
11:00〜12:00松江城周辺 散策60分塩見縄手・武家屋敷エリア
12:00〜13:00昼食60分宍道湖七珍・海鮮など
13:00〜14:00小泉八雲旧居 + 記念館60〜90分松江城から徒歩圏内。セットで見学推奨
14:00〜15:00土産物・市内散策60分松江駅周辺に島根土産が充実
15:30〜松江駅 出発特急やくもで岡山へ、または出雲縁結び空港へ

ポイント

松江城から堀川めぐりの乗り場、小泉八雲旧居まではすべて徒歩圏内(各スポット間 徒歩5〜10分)。Day 2はほぼ歩きだけで回りきれる。

出雲大社 — 参拝ガイド

出雲大社は縁結びの神・大国主大神(おおくにぬしのみこと)を祀る、日本最古の神社建築様式「大社造」の本殿を持つ神社。参拝作法が一般の神社と異なるため、事前に確認しておくことで当日の行動がスムーズになる。

項目内容
住所島根県出雲市大社町杵築東195
参拝時間6:00〜19:00(素鵞社方面は16:30まで)
拝観料無料(御本殿参拝)
宝物殿8:30〜16:30 / 大人300円
所要時間目安60〜90分(神楽殿まで含む)
出雲大社 勢溜の大鳥居(島根県出雲市)
神門通りの突き当たりに立つ勢溜の大鳥居。参拝の入口にあたる二の鳥居

参拝の流れ — 勢溜からの順路

正式な参拝は二の鳥居「勢溜(せいだまり)」から始まり、松の参道を歩いて御本殿へ向かう。参道は神様の通り道なので、中央を避けて左右いずれかの端を歩くのがマナー。

  • <strong>勢溜の大鳥居(二の鳥居)</strong>: 参拝の入口。ここから参道が始まる
  • <strong>祓社(はらえのやしろ)</strong>: 参道右手。心身の穢れを祓う四柱の神を祀る。御本殿参拝前に立ち寄る
  • <strong>松の参道</strong>: 日本の名松100選に選ばれた松並木。境内の空気が変わる
  • <strong>拝殿・御本殿(八足門)</strong>: 国宝。高さ約24mの大社造本殿は八足門越しに参拝する
  • <strong>素鵞社(そがのやしろ)</strong>: 御本殿の真後ろ。大国主大神の親神を祀るパワースポット。16:30で閉門
  • <strong>神楽殿(かぐらでん)</strong>: 長さ約8m・重さ約5トンの日本最大級しめ縄がある
出雲大社 神楽殿の大しめ縄(島根県出雲市)
神楽殿に掛かる日本最大級のしめ縄。長さ約8m・重さ約5トン

注意

出雲大社の参拝作法は「二礼四拍手一礼」。一般の神社の「二礼二拍手一礼」とは異なる。拍手は4回。しめ縄(神楽殿)への賽銭投げはNG。

稲佐の浜 — 国譲り神話の舞台

出雲大社から西へ徒歩約13分の海岸。古事記で大国主大神が国を譲る話の舞台となった場所で、白砂と弁天島の景色が残る。夕景の美しさで知られ「日が沈む聖地出雲」として日本遺産に登録されている。

波打ち際に立つ弁天島は豊玉姫命を祀る小さな岩礁で、砂浜に打ち上げられた白波と対比する。14〜15時台に訪れると日差しが傾きはじめ、夕景の前段階として色の変化が楽しめる。

稲佐の浜 弁天島(島根県出雲市)
稲佐の浜に立つ弁天島。岩上に豊玉姫命を祀る小祠がある

松江の見どころ — 城・川・小泉八雲

松江の主要観光地は松江城を中心に半径1km以内にまとまっている。城・堀川・武家屋敷・小泉八雲旧居を徒歩でつなぎ、昼食を挟んで半日でひと回りできる。

松江城(国宝)

慶長16年(1611年)に堀尾吉晴が築いた天守は、江戸時代以前に建てられた現存天守が12城しか残らない「現存12天守」の一つ。2015年に国宝に指定された。最上階(5層目)の廻縁からは宍道湖と松江市街が一望できる。

項目内容
住所島根県松江市殿町1-5
開館時間4月〜9月 8:30〜18:30 / 10月〜3月 8:30〜17:00(受付は閉館30分前まで)
入場料大人1,200円 / 小中学生 無料
定休日年中無休(臨時休業あり)
所要時間45〜60分

天守内は5層の木造で、急な階段と黒光りする太い柱が当時の建築をそのまま伝えている。靴を脱いで袋に入れて持参するため、脱ぎ履きしやすい靴が向いている。最上階は四方が開け、宍道湖の水面と市街地が同時に視野に入る。

松江城天守(島根県松江市・国宝)
黒塗りの外観が特徴の松江城天守。2015年に国宝に指定された

情報

令和8年7月1日から入場料改定予定(要確認)。訪問前に公式サイトで最新料金を確認することを推奨。

ぐるっと松江 堀川めぐり

松江城を囲む堀を屋根付き小船で約50分かけて周遊する。17の橋をくぐるルートで、4か所では屋根が自動的に下がり乗客も体を低くする体験がある。冬期(12月〜3月)は全船にこたつが設置される。

項目内容
乗船料大人1,600円 / 中高生1,300円 / 小学生800円
運行時間3月〜9月 9:00〜17:00 / 10月〜2月 9:00〜16:00
所要時間約50分
乗り場松江城周辺に複数(堀川ふれあい広場・大手前広場 等)

船が橋の下をくぐるとき、頭上わずか数十センチまで橋桁が迫る。乗客がいっせいに腰を低くする場面は、この遊覧船でしか味わえない体験だ。

ぐるっと松江 堀川めぐり(橋の下をくぐる小船)
松江城の堀を周遊する屋根付き小船。橋をくぐる際に屋根が下がる

小泉八雲旧居・記念館

「怪談」の著者として知られるラフカディオ・ハーン(小泉八雲)が1891年に滞在した武家屋敷と、生涯を紹介する記念館が隣接して立つ。松江城から徒歩約5分の塩見縄手沿いにある。

施設開館時間料金
小泉八雲旧居4月〜9月 9:00〜18:00 / 10月〜3月 9:00〜17:00大人400円(要確認)
小泉八雲記念館4月〜9月 8:30〜18:30 / 10月〜3月 8:30〜17:00大人400円(要確認)

旧居の庭に立つと、松江城の堀と武家屋敷の塀が視野に入る。ハーンが日本の生活に何を見ていたか、その視線の先が少しだけ分かる気がする場所だ。

食事 — 出雲そばと宍道湖の幸

出雲エリアでは出雲そば、松江エリアでは宍道湖で獲れる魚介が旅の食を彩る。どちらも現地に来て初めて食べられるローカルの味だ。

出雲そば(神門通り周辺)

出雲大社の参拝後、神門通りの周辺にそば店が集まっている。「割子そば(わりごそば)」は3〜5段の丸い漆器に分けて盛られ、上からだし汁をかけて食べるスタイル。薬味に大根おろしとネギを添えるのが定番。

宍道湖七珍(松江)

松江が面する宍道湖は海水と淡水が混じる汽水湖で、古来から「宍道湖七珍」と呼ばれる7種の食材が知られる。シジミの味噌汁、ウナギの蒲焼き、スズキの奉書焼きなど、松江の料理店では湖の幸を使った料理が揃う。

  • <strong>シジミ</strong>: 宍道湖産が全国流通の大半を占める。味噌汁・すまし汁で
  • <strong>ウナギ</strong>: 身が締まった宍道湖のウナギは松江の名物
  • <strong>スズキ</strong>: 奉書焼き(紙に包んで蒸し焼き)が松江の伝統的な調理法
  • <strong>シラウオ</strong>: 冬が旬。酢味噌で

宿泊エリアの選び方

1泊する場合は松江での宿泊が翌日の観光効率を高める。松江駅周辺・松江しんじ湖温泉エリアの2択が車なし旅には合いやすい。

エリア特徴向いている旅行者
松江駅周辺ビジネスホテル多数・JRバスの起点・コンビニ充実コスト重視・翌日に出雲方面へ移動する人
松江しんじ湖温泉宍道湖畔の温泉旅館・旅館・夕景が売り温泉に泊まりたい・ゆったり過ごしたい人
出雲市駅周辺出雲大社に近い・翌日の移動が楽Day 1夕方に稲佐の浜の夕景まで楽しみたい人

情報

松江しんじ湖温泉エリアには松江駅前から路線バスでアクセスできる。宍道湖の夕景を見てから宿に戻る流れも計算しやすい。

費用の目安(1泊2日・大人1人)

交通・宿泊・観光・食事を含めた1人あたりの目安。東京発の飛行機利用を前提にした参考値。

項目目安(1人)
往復航空券(羽田〜出雲、早割)20,000〜40,000円
宿泊(1泊)8,000〜15,000円
出雲大社〜松江間の交通1,500〜3,000円
松江城・堀川めぐり・小泉八雲旧居約3,200円(3施設合算)
食費(2日分)3,000〜6,000円
<strong>合計目安</strong><strong>約35,000〜65,000円</strong>

旅行のヒント

  • <strong>出雲大社の早朝参拝</strong>: 開門は6:00。10〜15時が最も混雑するため、早朝か夕方が参拝しやすい
  • <strong>神在月(旧暦10月:2026年は11月下旬ごろ)</strong>: 全国の八百万の神が出雲に集まるとされる時期。神在祭は大混雑になる
  • <strong>ICカードを持参</strong>: ICOCA・Suica・PASMOが松江市バスと一部区間で使える(一畑電車は現金払いが必要な場合もあるため事前確認を)
  • <strong>松江城の靴</strong>: 天守内は土足厳禁。スリッパ貸出は廃止済み。靴下で歩くことになるため、滑り止め付きの靴下を推奨
  • <strong>移動時間の確認</strong>: 一畑電車・バスは1日の本数が限られる区間がある。乗り遅れると次便まで30〜60分待つ場合があるため、乗車時刻を事前に確認しておくこと

まとめ

出雲大社と松江は、一畑電車・JR・路線バスを組み合わせれば車なしで主要スポットを回りきれる。1泊2日の日程でも、参拝・城・堀川遊覧・小泉八雲旧居と内容の濃い旅が組み立てられる。

  • 出雲市駅〜出雲大社前駅は一畑電車で約25分(約500円)
  • 松江〜出雲市はJR普通で約1時間(1,140円)、特急なら約45分(2,330円)
  • 出雲大社の参拝作法は「二礼四拍手一礼」(一般神社と異なる)
  • 松江城・堀川めぐり・小泉八雲旧居はすべて徒歩圏内にまとまっている
  • 松江城入場料は大人1,200円、堀川めぐりは大人1,600円
  • 宿泊は翌日の移動効率から松江駅周辺 or しんじ湖温泉エリアが便利
  • 一畑電車・バスは本数に限りがあるため、乗車時刻の事前確認が必須